格安SIMとは
格安SIMとはdocomo、au、ソフトバンクといった大手携帯電話会社よりも安い利用料でスマートフォンを使える通信サービスのことです。
SIM(シム)とはWi-Fiなどを介さずにスマートフォン単体で通話・通信を行う際にスマートフォンに差し込むSIMカードのSIMです。このカードを格安SIM会社のものに差し替えて所定の設定を経て格安SIMの利用料金でスマートフォンを使えるようになります。
格安SIMのメリットとデメリット
記事のタイトルの通り、格安SIMに変更する事で通信費用の節約になります。
その他のメリットとデメリットを記載していきます。
僕の経験談のみを読む場合は「UQモバイルを使ってみた」をクリックしてお読みください。
格安SIMのメリット
- 毎月のスマホ代(通信費)を最安プランで2,000円前後に抑えられる
- データ量のプランも複数から選べる(ahamoは1プランのみ)
- いわゆる「2年縛り」といわれる契約期間が無い(のがほとんど)
- スマホ本体も購入できる
- 格安SIM会社によっては独自のサービスやオプションがある
毎月のスマホ代(通信費)を抑えられる
一般的に、格安SIMに切り替えると通信費をかなり節約できます。
僕も使っているUQモバイルでは3GBプランで税抜1,980円/月です。
これに電話10分間かけ放題プランの税抜700円を足しても2,700円以下に収まります。
これまで大手通信会社なら通信費+電話オプションプランで6,000円はかかっていたものが大きく節約できます。
データ量プランも複数から選べる
格安SIM会社はデータ量に応じて複数のプランを選べる事が多いです。(ahamoは1択)
UQモバイルの場合、3GB、15GB、25GBの3種類のデータ量から選べます。(2022年1月時点)
値段はそれぞれ税抜で1,480円、2,480円、3,480円の3段階です。
5GB~10GB相当使う人でも2,480円/月の料金で済みます。
大手と比べると格段に安く使えます。
以前の僕が加入していたauのピタッとプランNの時は4GB超え~7GBで4,480円/月のプランでしたのでかなりお得に使える事になります。
いわゆる「2年縛り」が無い
大手携帯会社や初期の格安SIM会社ではいわゆる「2年縛り」もしくは「1年縛り」と呼ばれる利用期間を2年間あるいは1年間とする代わりに料金を割引する契約が当たり前のように存在していました。
2年の契約期間内に解約すると違約金として10,000円程度を支払う事になり、いち消費者にとっては厳しい負担でした。
それが今となっては見直され、格安SIM会社でも契約期間の縛りが無いようになりましたので、使ってみて合わなければ違約金無しで別の格安SIM会社に乗り換え、というハードルも低くなりました。
2年縛りプランで利用していた方も、格安SIMを使えば違約金を払っても数か月から半年格安SIMを利用すれば充分取り返せます。
スマホ本体も格安SIM会社から購入できる
格安SIM会社では通信用のSIMカードの手配のみ、というところもありますが、UQモバイルやワイモバイルなど、格安SIM会社でも規模の大きい会社はスマートフォン本体も取り扱っています。
このため、スマートフォン本体の故障や機種変更をしたい場合でも買い替える事が出来ます。
ただし、機種については最新機種ではなく、1世代~2世代前の場合や本体容量が小さいモデルになる事が多いです。
例えばiPhone 13が最新機種だったとして、取り扱っているのが1つ前のiPhone 12や11であったり、高機能なProモデルや大容量の256GBモデルは取り扱っていない、などです。
android端末でも最新、高機能の機種ではなくいわゆるミドルレンジ(中くらいの性能)である事が多いです。その代わり、機種代を抑えることが出来ます。
格安SIM会社によってサービス機能、オプションプランがある
格安SIM会社によっては追加料金なく、次のようなサービスを受けられます。
僕が知っているものを抜粋しますが、格安SIM会社はたくさんあり、それぞれがいろいろなサービス、オプションプランを展開しています。ぜひご自身でもどのような格安SIM会社があるかご確認ください。
UQモバイル
1.節約モード
設定すると、300kbpsの低速モードになる代わりに、データ量の消費カウントがされません。
300kpbsがどんな速度かというのは、僕の経験上ですが次の内容でしたら不便は感じない速度です。
- 仕事中など、待ち受け主体の状態
- テキスト主体のメール受信および閲覧
- Twitterのタイムライン閲覧
- テキスト主体のインターネットサーフィン
- LINEのメッセージやり取り、LINE電話(1対1の音声通話。メッセージの画像送信は遅い)
2.データ繰り越し
その月の終わりに余ったデータ量は翌月に繰り越しが出来ます。
当月分と合わせて、契約プランx2まで繰り越せます。
例えば3GBプランなら、繰り越しを経て最大6GB/月まで1月に利用出来ます。
3.電話10分かけ放題オプション
5分では足らない事があるので便利です。
LINEMO(旧LINEモバイル)
LINEギガフリー
LINEの通話、メッセージのやり取りは通信量のカウント対象外。プランの容量を使い切った低速モードでも原則としてLINE通話、メッセージは速度制限なく使用できます。
BIGLOBEモバイル
エンタメフリーオプション(追加料金オプション)
Youtube、ABEMA TVの閲覧など、指定のサービスが通信量カウントの対象外になります。ただし、Youtubeでも動画アップロードはカウント対象など例外がありますので充分にご確認ください。
格安SIMのデメリット
そんな格安SIMでもデメリットが無いわけではありません。
- 時間帯や通信しているエリアによっては通信が遅くなる事がある
- 大手携帯会社専用のサービスや特典が使えない
- いわゆる「キャリアメール」が使えない
- 契約、回線開通作業など基本的に全て自分で対応しなければならない
通信が遅くなる事がある
多くの人が通信するお昼休み、夕方以降では通信が混雑するので大手通信会社に比べると遅くなる傾向にあります。僕は1年以上使っていて使い物にならないと感じた事はありません。
通信速度を重視するネット対戦型のゲームアプリを使っている方や動画閲覧を多くする方は他の利用者の情報を集めてご自身のニーズに合っているかご確認いただくことをおすすめします。
大手携帯会社専用のサービスや特典が使えない
よくある「〇〇の利用者限定!」といったサービスを受けられなくなります。ですが、そのサービスの恩恵よりも毎月の通信費が下がる方がメリットが大きいと考えていますので致命的なデメリットにはならないと考えています。
いわゆる「キャリアメール」が使えない
大手通信会社から付与される「・・・・@docomo.ne.jp」などのメールアドレス、いわゆるキャリアメールのアドレスが使えなくなります。
ですが、今はスマホアプリから閲覧できる便利なフリーメール(YahooメールやGmail)もありますし、簡単なやり取りならLINEもあります。
キャリアメールにこだわる必要性は薄れて来ていると僕は考えています。実際、メールを送りたい、受け取りたい場合も上記のフリーメールを使っています。
近い将来、キャリアメールのアドレスも別の通信会社に乗り換えた際に持ち出せるようになる見込みという噂もありますが、有料サービスになる可能性もあります。
これを機にキャリアメール脱却も視野に入れると今後の更なる格安SIM会社乗り換えにも融通が利きやすくなるのでご検討をおすすめします。
基本的に自分で対応しなければならない
格安SIM会社に移行する場合、契約から回線切り替えや機種変更等、基本的に自分で対応しなければなりません。
ですが、スマートフォンやパソコンがあれば設定等の作業方法を解説しているサイトもたくさん見つかりますのでそれを参考にすれば案外簡単にできたりします。
僕もUQモバイルに変更した際、本体の再起動を忘れており、通信が出来ずにヒヤヒヤした事もありますが、調べると類似した事象になった人を見つけたりして解決の糸口が見つかったりしました。
多くのユーザーのいる格安SIM会社なら自分で調べれば自己解決出来る事が多いです。
UQモバイルを使ってみた
UQモバイルに乗り換えた理由
僕は「節約モード」「データ繰り越し」「電話10分かけ放題」に魅力を感じたためです。
また、乗り換え検討時に速度面についても満足しているレビューが多かったのもあります。
魅力を感じた点についてもう少し述べていきます。
節約モードは、
仕事中の待ち受け状態を含めて、速度を求めない時は節約モードで使用し、調べ物の際など速度を重視したい時に高速モードにするという運用で充分使えているので気に入っています。モードの切り替えもアプリ、通知メニュー、ウィジェットで簡単に切り替えられます。
データ繰り越しは、
節約モードを使えば結構な量を繰り越せて、今では前月の繰り越し分でまかなえています。前月繰り越した分を使い、当月分がまるまる残って繰り越されて翌月も繰り越した分で…という好循環になっています。やむを得ずスマホからのテザリング等で大量のデータ通信を使いたい場合でも繰り越した分を真っ先に引き当てて使う事が出来ます。
電話10分かけ放題は、
仕事関係の相手との電話やお店への予約、各種の問い合わせなどで5分では足りなかったり時間を気にしてしまいがちなので重宝しています。電話は使ってもLINE電話で済ませるか、電話かけ放題のオプション料金以下に収まる、という方はこのオプションは無しでも良いかもしれません。
実際の節約額は?
僕は以前auで機種代含めて毎月11,000円前後支払っていました。
それが税込2,411円で済んでいます。(UQ WiMAXとのセット割あり)
年間に換算すると、132,000円から28,932円に削減出来ました。
年間で10万円以上、安くなりました。
※機種代残額は乗り換え時に一括清算しました。
こうして浮いた分を投資に回しています。
UQモバイルで困った事は?
1年以上UQモバイルを使用していますが困った事はありません。電話が聞こえづらいなどの事象もありませんでしたし、速度を求める際は前述の高速モードに切り替えたりしていますので僕のニーズには合っています。
ただ、お昼休みに動画を見たりなど通信負荷の高い事はしていませんので、例えば動画を高画質で閲覧するのが好きな方は入念に下調べなされる事をおすすめします。
むしろauの頃の方がストレスを感じる事が多かったです。
仕事上でも自身の電話を使う事があったの5分間かけ放題プランにしていましたが、電話の内容によっては5分をオーバーし、かといって電車内や会議中でも無いのに「1回電話を切ってかけなおす」とは相手に言い出せず地味に通話量の上乗せがありました。
通信量プランも段階別の従量制プランでしたので、常に通信量を気にしながら使っていました。当時の僕は普通に使うと1.5GB程度で1~3GBプランのくくりに入ってしまい、料金的にも割高感をおぼえていました。
そこで、なんとか1GB以下のくくりに抑まるように、かなりガマンをして使っていました。昼休み、ほとんどスマホでネットサーフィンや通信を伴うアプリを利用出来ずに過ごしていました。
UQモバイルなら3GBプラン+10分かけ放題でも充分安いため、変えて良かったと感じています。
格安SIMに変える前に確認しよう
自分に合った格安SIM会社を探そう
ここまでで述べた以外にも、格安SIM会社はたくさんあります。
まずはご自身が格安SIM会社で何を優先するのか(通信速度、特定アプリの通信量ノーカウント、…)をリストアップし、そのニーズに合った格安SIM会社を探してみましょう。格安SIM会社の比較やレビューをまとめたサイトもインターネットで見つけられますので、ぜひご覧ください。
必要に応じてSIMロック解除をしよう
格安SIM会社に乗り換える際、今お使いのスマートフォンを流用するケースが考えられます。その場合はSIMロック解除の手続きをするか、そのスマートフォンの通信網を使う格安SIM会社を選択しましょう。
SIMロックとは端末を購入した大手携帯会社の通信網でしか通信出来ないロックが掛かっている状態です。乗り換え前に各キャリアの所定のページにて解除しておかないと、通信網の異なる格安SIM会社では使えなくなってしまいます。(SIMロックのかかっていないSIMフリー端末もあります)
例えば僕の場合、auでGalaxy Note10+を使っていましたので、auの頃にSIMロック解除の手続きを済ませてからUQモバイルにしました。
本来、UQモバイルはauの通信網を使うためSIMロック解除は不要なのですが、更なる乗り換えを想定して事前にSIMロック解除をしておいた次第です。
これで、例えばdocomo網やソフトバンク網の格安SIM会社に乗り換えても通信出来る見込みです。
※機種によっては使いたい通信網の電波帯を受信できない場合があります。お手元の機種を流用する場合はまず、どの通信網が使えるか他の方の実績等を確認する事をおすすめします。
まとめ
今回は格安SIMの魅力と注意点について記事にしました。
メリットは次の通りです。
- 毎月のスマホ代(通信費)を最安プランで2,000円前後に抑えられる
- データ量のプランも複数から選べる(ahamoは1プランのみ)
- いわゆる「2年縛り」といわれる契約期間が無い(のがほとんど)
- スマホ本体も購入できる
- 格安SIM会社によっては独自のサービスやオプションがある
デメリットは次の通りです。
- 時間帯や通信しているエリアによっては通信が遅くなる事がある
- 大手携帯会社専用のサービスや特典が使えない
- いわゆる「キャリアメール」が使えない
- 契約、回線開通作業など基本的に全て自分で対応しなければならない
通信費は毎月発生する固定費ですので年単位で比較すると節約の有無で大きな差が出ます。大手携帯会社をお使いの方で節約をしたいという方は、ぜひ一度ご検討ください。
今回の記事は以上です。
お役に立てれば幸いです。
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