賃貸の洗面ボウルに穴が!本人負担無しで洗面台の交換工事をしてもらった話

節約

※記事サムネイル画像はイメージです。

バーナビー(@Burnaby_104)です。
今回の記事は僕の経験を基にした賃貸にお住まいの方に向けた記事です。

事件発生

僕は賃貸住宅に住んでいます。ある日、妻から「悪いニュースがある」とのLINEが…。

なんと、洗面所の洗面ボウル(陶器)に穴があいてしまったとのこと。

原因は「化粧品のビンをうっかり落としてしまった」と…。穴は上の写真の赤丸内の黒い部分で、ボウル裏面(洗面台の収納スペース)まで貫通しています。

写真ではあまり分かりませんが、穴を中心にT字型のひび割れも起きています。

こんな時には……!

賃貸住宅では部屋自体はもちろん、既存の設備類は借り物です。

それらには「原状回復義務」があり、経年劣化など常識的な劣化以外で破損などが発生した場合はそれを回復(修繕)する義務があります。

また、その修繕についても好き勝手にして良いわけではなく、きちんと管理会社に業者さんを手配してもらうなど、相談が必要です。

偶発的なこととはいえ、借り物を傷つけたから弁償…自己負担で修理か…と思ったその時、僕はリベ大 両学長の教えを思い出したのです。

それは、火災保険です。両学長は次の動画でその事を教えてくださいました。

両学長は僕が投資や節約の機会を知るきっかけになった大恩人です。今の僕があるのも両学長のおかげと言っても過言ではありません。

両学長は投資関連の情報だけでなく、お金を節約する方法やあまり知られていない節約につながる制度の情報をイラスト・解説付きで公開されていて、とても分かりやすいです。

投資について調べていた時に高額な情報商材よりも先に巡り会えた事が本当に幸運でした。

両学長はYoutube動画やSNSでの投稿を基にした書籍を出版していらっしゃいますので、紙や電子書籍でまとめて見直したい時に良いと思います。(電子書籍なら少し安くなります)

火災保険が使える理由

火災保険といえば文字通り火事(プランによっては地震など他の災害も)にしか使えないというイメージがありがちですが、それは違います。

実は特約(追加の契約)で「借家人賠責任補償特約」を結んでいる方は保険が下りて費用負担が減らせる可能性があります。

火災保険の「特約」とは

火災保険の特約である「借家人賠償責任補償特約」とは、火災保険に付帯する契約です。

「偶発的な事故等で賃借している物件の設備をその使用に支障をきたすほどに傷つける等して、貸主への原状回復・賠償責任としてその修復を行った際(行う際)の修復費用」を補償するものです。(ざっくり言えば)

今回のように「洗面台のボウルに穴をあけてしまった」というのが具体例です。

火災保険の適用にあたって、まずは加入している火災保険の契約内容と約款を確認しましょう

そもそもご自身の契約に借家人賠償責任補償特約が含まれている事を確認する必要があります。(賃貸物件向けの火災保険なら併せて契約する事が多いと推定しますが確認しましょう)

また、火災保険会社の約款で保険金の支払い対象外になっている具体例を示している場合があります。例えばカビなど借主が充分に注意すれば防げたであろうものは対象外になっている、などです。

ご自身が申請しようとしている事象が対象になる(少なくとも明確な対象外とはいえない)事を確認しましょう。

火災保険を使った後の保険料は…?

火災保険を使ったからといって、保険料は上がるといった事は無いです

自動車保険では「保険を使うと等級が下がって保険料が上がる」という事から、
保険を使う=保険料が上がるというイメージがある方もいらっしゃるかもしれません。

自動車保険の場合、自動車の運転に関するリスクの増減はドライバー次第です。乱暴に運転すればリスクが容易にはね上がりますし、慎重に運転すれば事故の可能性はかなり抑える事が出来ます。

それにもかかわらず保険を繰り返し使用するような運転をする人には保険金を上げるといった実質的な制裁が無いと歯止めが効きません。それだけが保険料アップの理由というわけではありませんが、仕組みとして自動車保険を使うと保険料が上がってしまいます。

一方、火災保険で補償している内容は、居住者が注意して生活するだけでは(完全には)防げない損害が対象であり、そのような事態は通常は想定できず、基本的には予防もしようがないです。

よって、自動車保険のように保険を使った事が契約者へ保険料を上げる明確な根拠にはならず、自動車保険とは同列にはならないのです。(あくまで考え方の話)

管理会社/大家さんに相談

火災保険の適用は事象発生後、管理会社もしくは大家さんへの速やかな連絡が必要です。あまりにも連絡が遅いと、本当に火災保険の適用事象によるものかが曖昧になるからです。

また、発生後の状態を証拠として写真で記録しておきましょう。破損の状態が分かるよう、複数の角度から、写真を撮影しておきましょう。洗面ボウル裏面(戸棚を開けて見える場所)も併せて撮影しておくとより良いかと思います。

僕は約款を確認し補償対象だと考え、火災保険の証券番号も控えたうえで速やかに賃貸物件の管理会社に状況を連絡し「火災保険の借家人賠償責任補償特約を適用したい」と申し添えました。

また、僕と同じような事例で火災保険が適用になった実績が無いかネットで検索しました。結果、同じ事例がありました。

管理会社に連絡するのは、まずは状況の報告が必要ですし、火災保険を適用したい旨を早期に伝える事で、管理会社側のルールで火災保険会社とのやり取りを管理会社が代行することになっている場合があるからです。

僕の場合は聞かれませんでしたが、管理会社あるいは火災保険会社から確認として火災保険証券の番号を聞かれる場合があるかもしれませんので、あらかじめ有効な保険証券を用意しておくとスマートです。

※火災保険の更新に伴って証券番号が変わる場合もありますので必ず有効な(最新の)保険証券を用意しましょう。

あまり無いとは思いますが、管理会社の担当者さんが借家人賠償責任補償特約について疎くて「保険は使えない」と独断で回答をなさった場合は「火災保険会社に確認して欲しい」と申し出ると良いでしょう。

僕が借りている賃貸の連絡先は管理会社だったので、僕は写真撮影の後すぐに管理会社の担当窓口に電話しました。

管理会社から連絡あり

管理会社に状況を報告すると、「ひとまず現地の状況確認として施工業者さんに訪問していただくので希望日を教えて欲しい」と連絡がありました。

対応が早く、直近で立会いが出来る日を希望し、業者さんに来てもらいました。

施工業者さんの見立てによると「洗面台のモデルが廃番になっている可能性が高い。洗面ボウルのみの補修・交換ではなく洗面台ごと交換になる」とのことでした。

以降の流れは業者さんが修復(洗面台の交換)の見積書を作成し管理会社に提出。その結果を基に管理会社が火災保険会社と交渉する流れになるとのことでした。

さて、現地確認から2、3日後。管理会社から連絡がありました。「現在、保険会社の査定・判断待ち。修復自体は必要なので火災保険会社の判断を待たずに業者さんへの発注など、修復へ向けた段取りは進めていく」との報告を受けました。

自分で補修しました(管理会社も承諾)

洗面台が交換工事まで使えないのは生活に支障をきたすため、管理会社承諾のもと交換まで穴を自分でふさいで使う事にしました

穴ふさぎには仕事でも使っているコーキング材を購入しました。「バスコーク」という製品で、チューブの歯磨き粉のように使う分だけ絞り出して使える便利なコーキング材です。(専用のシリコンガン等も不要です)

洗面台の穴周辺の汚れと水分を取り除き、説明書に従って充分な量(ボウルの表面+3~5mm程度の厚みにしました)のバスコークでふさぎ、しっかりと乾燥させてから使用しました。また、ヒビが入ったところもバスコークでヒビをふさぎました。

穴が大きな場合、裏面からビニールテープやガムテープでふさいだうえでボウル表面からバスコークでふさぎます。(そのままでは流れ落ちてしまうので…)

そのような時は容量の多いバスコークがあると安心かと思われます。

余談ですがバスコークには透明タイプ、アルミ色、黒色とありますので破損箇所の材質、程度に応じて適切なものをお選びください。(各種リンク先の商品ページでパッケージ表面、裏面の注意書きが読めるので事前にご確認ください)

参考:セメダイン キッチン配管 防水シール バスコークN 100ml 透明
参考:セメダイン キッチン配管 防水シール バスコークN 50ml アルミ
参考:セメダイン キッチン配管 防水シール バスコークN 50ml 黒

また、破損の箇所や程度が軽ければ透明タイプのボンドを使う方法もあります。
参考:ボンド ウルトラ多用途S・U クリヤー 25ml

そして、”穴があいただけでヒビは無い”という場合でしたら水回り用パテで穴を埋めるという方法も良いかもしれません。

参考:建築の友 ミニエポシリーズ 水まわり用

※こちらの製品は速乾性で5分以内で作業することが説明書に記載されていますので事前に修繕箇所を確認し、使い方を充分に把握してから手短に作業しましょう。

また、ボウルの材質がホーローだった場合、ホーロー向けの補修用品もあります。

参考:コニシ(KONISHI)ボンド ホーロー補修用

上記参考製品の説明書で示されるように、補修する程度によっては平らにならす方法も良いかと思われます。

僕の場合は洗面台ごと交換になった(割れたボウルは洗面台ごと処分される)ので管理会社の承諾も得やすかったのですが、修理扱いの場合は管理会社との認識の不一致からトラブルを防ぐために管理会社/大家さんとの相談は充分に行いましょう。

火災保険適用可否の顛末

別の日。管理会社から連絡がありました。
火災保険会社の査定の結果、今回は全額保険対応になったとのことでした。

動産保険など他の分野の保険では免責額考慮で全額保険適用にならない事もあると知っていたので多少の負担は覚悟していましたが、無事、費用負担無しとなりました。

僕の場合は費用面も含めてほとんどの対応を管理会社で代行していただくことになっていたので僕の方で費用の立替といった事も無かったです。

その後、火災保険会社から書類手続きについて連絡を受け、書類に必要事項を記入して返送をしました。

洗面台交換工事に立ち会い

さらに別の日。施工業者さんと電話で施工日を打ち合わせのうえ当日の交換工事に立会いました。

訪問してくださった職人さんは非常に手際の良い方で、素早くキレイに施工していただけました。後片付け、作業後の清掃も含めて気持ちの良い施工でした。

新しくなった洗面台の使用上の留意点を教えてもらい、無事施工が完了しました。

今回の洗面台トラブルは「借家人賠償責任補償特約」を知らなければ管理会社に「洗面台を壊してしまったので修繕して欲しい」としか言えずに全額自腹で修繕していたかもしれません。

設備の交換工事は物品と作業費で相応の費用がかかってしまいます。火災保険により費用負担無しで洗面台が交換され、とても助かりました。

まとめ

今回は賃貸物件で火災保険の「借家人賠償責任補償特約」を使って洗面台を費用負担無しで交換した経験をご紹介しました。

賃貸物件にお住まいの方には以下の点を覚えておいていただけると良いかと思います。

  • 火災保険の「借家人賠償責任補償特約」で保険適用される事象がある
  • 火災保険を使っても保険料は上がらない
  • 火災保険適用の際は速やかに管理会社等の関係先に連絡する

今回の記事は以上です。
お役に立てれば幸いです。

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