目次
貯めるより増やすってどういう事?
皆さんはお金に関する活動といえばどんな事をしていますか?
- 毎月のお給料から一定額貯蓄用の口座に入れている
- 定期預金に加入してお金を使わずに貯蓄に回すようにしている
- 会社の財形貯蓄制度で天引きして使わないようにしている
…などなど。もちろん、そういった活動も決して悪いことではありません。
ですが、投資ならもっとお金を増やせる可能性が高いんです。
(自分に合った手法を選ぶという前提ですが)
そんな甘い話があるわけがない、とお思いかもしれません。
まずは投資とは何か、投資をする上での注意点を述べながら投資への取り組み方を述べます。
投資ってそもそも何?
将来的な利益を得るためにお金を使っていく事です。(ざっくり言えば)
投資といえば株、というイメージの方も多いのではないでしょうか。
株の場合は、あるタイミングで買い、買った時より高くなったら売却して利益を得て資産を増やす「キャピタルゲイン」と、株を保有し続けて配当金を受け取り、それにより資産を増やす「インカムゲイン」という2種類の利益の得方があります。
投資信託商品を買い、投資のプロにお金を預けて運用してもらう形で自分の預けた分を増やしてもらう事を期待する「投資信託」もあります。
そのほかにも投資対象といえば、
- 暗号資産(仮想通貨)※例:ビットコイン
- 不動産
- 債権
もありますが、ひとまず本記事では割愛します。
預金じゃダメなの? ダメじゃないけどもったいない!
冒頭で述べたように資産形成といえば「貯蓄」というお考えの方も多いかと思います。
投資とは違い、基本的に元本が保証されていますので超・低リスクな運用になります。
しかし、普通預金や定期預金では金利がかなり低いです。
0.001%~0.002%くらいというのはご存じの方も多いのではないでしょうか。
100万円預けていて10円~20円の利息です。
投資なら、低リスク優先な対象で1.0%前後、現実的かつ継続的に狙える範囲で2.0%~3.0%の利益(利息相当)を得られる事が多いです。僕自身も実績として2.0%/年は超えています。
100万円運用していれば10,000円~30,000円/年です。文字通り桁違いの利益です。
これは見逃せない違いと考えます。
また、「複利」といって、利息にも利息が付く仕組みがあります。
例えば先ほどの100万円が2%の運用で翌年102万円になったとします。
次の年は102万円が元本になるので同じ2%の運用で104万円になります。
…というように雪だるまのように増やしていくと、資産はやがて大きなものになります。
つまり、同じ100万円(もちろん、それ未満でも)を持っているにしても預金で寝かせるよりも投資でお金に働いてもらう方が儲かりやすいという事になります。
僕は投資が怖かった
「投資」と聞くとどんなイメージがありますか?
僕は投資を始めるまでは正直なところ、以下のようなイメージを持っていました。
- お金持ちがするもの(大金の元手が必要)
- パソコンの画面に張り付いて1分1秒を争う勢いで株の取り引きをする
- 素人が下手に手を出すと大損する
- 投資セミナーに行くとお金をだまし取られる
…などなど。ネガティブなイメージばかりがありました。
投資に対する知識が一切無く、唯一知っている情報といえば「株が大暴落」「FXで全財産を溶かす」といったテレビやネットで断片的に得た情報くらいしかなく、ただただ怖いもの、リスクの高いものという印象でした。
それもそのはず。今まで学校で投資について学ぶ事が一切無く、社会人になっても投資について学ぶ機会が何年も無かったのですから情報が無いのは当たり前なのです。
また、自ら投資をしている事を話す人は周りにはいませんでした。(お金の話ってあまり人にはしませんよね…)
投資が怖い、というのはあながち間違いではない
では、冒頭の情報は全くのウソでしょうか?答えは「あながち間違いではない」です。
僕が投資を始めて知った事や自分自身の経験から言うと…
・お金持ちがするもの(大金の元手が必要)
⇒任天堂のような大企業の株を基本単位(100株)買うなら数百万円規模の元手が必要
⇒短時間・短期間の取引で充分な利益を得ようとすると、大きな元手での売買が必要
・パソコンの画面に張り付いて1分1秒を争う勢いで株の取引をする
⇒株などで「スキャルピング」という数秒~数分感覚で取引をして利益を出す手法がある
⇒「デイトレード」(数時間~当日中に売買いを清算)という手法もある
・素人が下手に手を出すと大損する
⇒株やFXで大金をかけたにもかかわらず、自身の見込みとは真逆の価格の変動が起きてしまう
⇒ある程度経験があっても見込み違いな想定外の事は起きる
⇒投資先の会社が倒産することもある
⇒これらを見抜けずに結果的に損をしてしまう
・投資セミナーに行くとお金をだまし取られる
⇒無許可の金融取引業を行う投資会社の勧誘に乗ってしまう
…というように、決してあり得ない話ではないのです。
ですが、投資の手法は上記のものに限ったものではありません。
リスクを抑える手法であれば、上記のような事にはなりにくくなると考えています。
もちろん、元本保証はありませんのでリスクゼロにはなりません。ご注意ください。
リスクを抑える投資の手法とは?
ではリスクを抑えた投資とはどんなものがあるのでしょうか。
代表的なものをご紹介します。
分散投資
リスクを抑える手法として「分散投資」があります。
一つの投資対象にばかりお金をかけると、その投資対象が悪い方向に相場(値段の上げ下げ)が進んだ時に意図する方向に戻らなかったり、戻るとしても自分が売却したいタイミングよりも相当(時には年単位の)時間が掛かってしまう恐れがあります。
例えば、ビットコインだと1ビットコインあたりの価格が毎日、数十万円規模の価格変動が起きています。常に自分に都合の良い値動き(買った後、それよりも高い価格を維持)になる事はそう簡単に起きません。
買ったタイミングが値段の高い価格帯である「高値圏」で買ってしまい、それよりも低い価格が定番の価格になってしまうと売り時が無くなってしまいます。
ですから、資金を分散させ、別の投資対象でも投資することで、「一つの投資対象が悪化しても他の投資対象は大丈夫(利益を維持か大幅な悪化はしない)」というリスク削減が出来ます。
投資の世界では「卵は一つのカゴに盛るな」という格言さえあるくらいです。
卵を一つのカゴに入れて運んでいると、カゴを落とすと全て割れて使い物になるおそれがあります。
ですが、複数のカゴに分けて運ぶようにすれば、一つのカゴが落ちても残りは大丈夫(影響が無い)という事に出来ます。
具体的には、
- 日本株
- 米国株
- その他世界各国の株
など、投資対象を複数分野に分けるとリスクを抑えやすくなります。
ドルコスト平均法(積立購入)
投資対象を買う際に「一定金額で定期に購入する」という手法です。
よく例えられる話を引用しますと、あなたがリンゴを買い集めて後ほど売りたいとします。
そのリンゴは時期によって値段が100円~300円と、価格が上下しているとします。
その際、定期的に一定金額で買い続ける事で、安い時は多く購入でき、高い時は敢えて少なく購入する事で、最終的にリンゴ1個あたり(投資対象)の平均購入単価が市場の平均価格より低くなったり、平均的な価格に近くなります。
こうする事で「市場平均価格より著しく高い平均購入単価で保有している」状態を避けやすくなり、売却する際に売却がしやすくなります。
いわゆる「高値掴み」という投資において苦しい状況を回避しやすくなります。
例え話をひとつ挙げます。
ある地域ではリンゴ1個あたりの目安価格が150円だったとします。
AさんとBさんという、リンゴを仕入れて売る人がいたとします。
1~3週目で仕入れを行い、4週目で売るつもりでいます。
※あくまでも数字のやりとりの話です。現実とは切り離してお考えください。
Aさんは合計10000円分、毎週、その時買いたい数を買うことにしました。
1週目、この時は1個100円でした。10個買いました。(来週も100円で買えると思っています)
2週目、この時は1個300円でした。10個買いました。(見立てが外れました)
3週目、この時は1個250円でした。24個買いました。(とりあえず買えるだけ買いました)
Aさんは合計44個、10000円で購入しました。
1個あたり約227円でリンゴを所有している事になります。
BさんはAさんと同じ時期にリンゴを買い始めました。
ただし、毎週3000円で買える分だけリンゴを買う事に決めました。(定期に定額で購入)
1週目、この時は1個100円でした。30個買いました。
2週目、この時は1個300円でした。10個買いました。
3週目、この時は1個250円でした。12個買いました。
Bさんは合計52個、9000円で購入しました。
1個あたり約173円でリンゴを所有している事になります。
さて、AさんとBさんがリンゴを売りたい
4週目にリンゴの市場価格が200円になったとします。
Aさんは平均227円のリンゴなので200円で売ると損をしてしまいます。
Bさんは平均173円のリンゴなので200円で売ると得をします。
このような感じで、自分の裁量だけで買うと結果的に市場価格より高く買ってしまい、なかなか売れない(売ると損をする)状態になり、売れる値段になるまで売れない「塩漬け」という状態になってしまいます。
このため、平均取得単価を抑える工夫が有効になります。
リスクを抑える投資対象とは?
つみたてNISA
つみたてNISAとはこれまでお話した「分散投資」「定期に定額購入」の両方を叶える、
まさにうってつけの制度です。
ざっくりと説明しますと、金融庁認定の低手数料の投資信託であり、購入した分は20年間(最大2037年まで。2021年12月現在の情報)売却時の利益(キャピタルゲイン)が非課税になります。
通常、株等の売却益は20.315%の税金が課せられます。
例えば100万円の利益を得ても、20万円ちょっとが税金で引かれ、手取りは80万円弱になってしまいます。
これが非課税だと100万円の利益がまるまる手元に残ります。
この違いはこれまた、見逃せないものです。
ちなみに、つみたてNISAは大手銀行やゆうちょ銀行等でも扱っていますが、
手数料の差と、選べる銘柄数という面で、僕はネットの証券会社がオススメと考えています。
つみたてNISAについては追って詳しい記事にしていく予定です。
結局…どれだけ儲かったの?損はしていないの?
ご参考までに、僕自身の2021年~2022年の運用実績を公開します。
次の記事をご参照ください。
実は、2020年におよそ22万円の損をしています。
この損失と上記の2021年分の利益を確定申告で損益通算しました。
詳しくは次の記事をご参照ください。
今後の僕の運用実績は「運用実績」のカテゴリーでタイミングをみて記事にしていきます。
そんなに儲かるなら全財産ぶち込む? いいえ、それはダメです
ここまでの説明から「分散投資で定期に定額で、全財産を順次投資すればガッツリ儲かるじゃない」という考えは危険です。投資の世界は元本保証がありませんので、資産が目減りするリスクがあります。
また、常に自己責任で対応しなければなりません。誰かが尻拭いをしてくれる訳でもありません。
投資をする際は「生活防衛資金」として一定金額を残しておき、生活に支障をきたさない程度の「余裕資金」で投資するようにしましょう。
生活防衛資金とは?
生活防衛資金は、「一定期間、現在と同じ生活水準で過ごすための資金」です。
生活資金が不足した際に投資している資産から切り崩さないための備えでもありますが、投資以前の問題として、そもそも本業の方で生活が出来なくなる可能性を考慮しておく必要があります。
会社の業務不振、ご自身の心身の不調、新型コロナウイルスのような伝染病…生きていくうえでのリスクに備える必要があります。
では、一定期間とはどれくらいか?というのは人それぞれの考え方次第になります。
僕は「1年分の年収」を基準にしています。
1年分あれば、家族を養いながら、どんな形でも何とか再就職、必要に応じて引っ越しなども出来る費用だと考えているためです。
余裕資金って、余裕が無いんだけど…
余裕資金と表現していますが、厳密には「生活に必須な金額以外のお金」とお考え下さい。
今の生活費を見直して心身の健康を害しない範囲で削れるものを削り、そこから出来た余裕資金を投資に回そう、という事です。
具体的には生活するうえで欠かせない固定費の削減などが挙げられます。
例えば以下のように通信費を見直すというものです。
そのほか、節約あるいはお得な情報に関する記事は追って作成していく予定です。
節約(実質的にお得な買い物)としてふるさと納税の返礼品について記事にしました。良ければご参照ください。
どの証券会社で投資する?
僕はつみたてNISAと株はSBI証券で投資しています。
ネット証券会社ですがトップクラスのシェアを誇る会社です。住信SBIネット銀行との連携もあり、スマートフォンのアプリも使っていますが便利と考えています。
SBI証券、住信SBIネット銀行や他の投資対象については追って記事にしていく予定です。
住信SBIネット銀行について記事にしました。良ければご参照ください。
最後に
投資そのものを警戒する事自体は決して悪い事ではありません。
ポジティブなところにも目を向けて、リスク・リターンのバランスを考慮して挑戦すればリターンを得やすくなり、今までよりも資産が増えやすくなると僕は考えています。
今回の記事は以上です。
お役に立てれば幸いです。
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